不動産売買仲介は反響対応から決済まで一人称で最後まで担うため、土日中心の稼働と手数料ベースの収入構造が「きつい」と言われる理由になっています。
この構造そのものは仲介という仕事の宿命ですが、相場観・調査経験・売主対応力は用地仕入れ営業でもそのまま武器になります。足りないのは事業収支を組む力と社内稟議を通す力で、ここは入社後に習得できる範囲です。
「反響対応に追われて土日が休めない」「歩合の波が大きくて収入が読めない」。売買仲介の仕事について検索している人の多くは、こうした実感からこのページにたどり着いていると思います。この記事では、まず売買仲介という仕事が実際どう組み立てられているかを仕事内容・きつさ・年収の3つの角度から整理し、そのうえで用地仕入れ営業に移るとどこが変わるかを解説します。法令には条文番号を明示し、断定できない数値は「〜という傾向がある」という書き方にとどめています。
- 1. 不動産売買仲介の仕事内容
- 2. 不動産売買仲介が「きつい」と言われる理由は、4つの構造が重なっているから
- 3. 売買仲介のノルマは段階が複数、用地仕入れは棟数と金額
- 4. 売買仲介は決済後も終わらない、契約不適合とクレーム対応の重さ
- 5. 不動産売買仲介の年収はどう作られているか
- 6. 仲介営業と用地仕入れ営業は何が違うのか
- 7. そのまま活かせるスキル
- 8. 新しく身につける必要がある力
- 9. 転職前に準備しておくこと
- 10. 選考で評価されやすい実績の出し方
- 11. 「なぜ仲介から仕入れなのか」への答え方
- 12. 転職後、年収はどう変わるか
- 13. よくある質問
- 14. 仲介出身者が用地仕入れの求人を探すとき、職種名が変わっています
- まとめ
1. 不動産売買仲介の仕事内容

不動産売買仲介の仕事は、ポータルサイトなどから来る反響対応から始まります。問い合わせに応え、条件を聞き、資料を送る。ここで終わる見込み客が大半なので、次の追客が仕事の分量として一番重くなります。連絡のタイミングと頻度で温度感が変わる、地道な積み重ねが必要な部分です。
反応があれば内見・案内を組み、購入の意思が固まれば価格交渉に入ります。売主と買主の希望額をどう詰めるかが腕の見せどころで、折り合わなければそれまでの工程は成果に結びつきません。合意後は重要事項説明と契約書の作成に進み、宅地建物取引業法第35条(重要事項の説明)と第37条(書面の交付)に基づく実務を行います。最後に決済・引き渡しで1件の取引が完了します。
もうひとつ理解しておきたいのが、両手仲介と片手仲介の違いです。売主・買主の双方から依頼を受ける両手取引と、どちらか一方からしか依頼を受けない片手取引とでは、同じ1件でも受け取れる仲介手数料が変わります。自社物件を自社で成約させたい動機が働きやすいのは、この収入構造が背景にあります。仕事内容の全体像は不動産仕入れ営業の仕事内容の記事と対照的です。
2. 不動産売買仲介が「きつい」と言われる理由は、4つの構造が重なっているから
売買仲介が「きつい」と語られる理由は、一つの原因ではなく複数の構造が重なっています。
- 土日が稼働の中心になりやすい:個人客が動けるのは休日が中心なので、内見・案内・契約が土日に集中しやすい
- 反響対応と数字に追われる:問い合わせへの初動の速さが成約率に直結するため、常に着信を意識する働き方になりがち
- 両手・片手で収入の振れ幅が出る:同じ1件でも受け取れる手数料が変わるため、成果と収入が単純比例しない
- 成約するまで努力が数字に乗らない:追客を重ねても契約に至らなければ、それまでの工数は収入に反映されない
加えて見落とされがちなのが、顧客の人生に関わる重さです。住み替えや相続、離婚など人生の節目で不動産を動かす人が相手のため、金額交渉だけでなく感情面の調整が必要になる場面が少なくありません。丁寧に向き合えることが評価される一方、精神的な負荷として蓄積しやすい部分でもあります。
こうした負荷は、売買仲介という商売の構造そのものから来るものです。用地仕入れ営業にもきつさはありますが、相手が個人客ではなく地権者・役所・金融機関という点で性質がまったく異なります。数字の追われ方と、決済後に残る責任。この2つは売買仲介のきつさとして語られやすい論点なので、次の2つの節で用地仕入れ側と並べて見ていきます。
3. 売買仲介のノルマは段階が複数、用地仕入れは棟数と金額
「きつい」と調べる人が最初に挙げやすいのが、数字、つまりノルマです。反響が来ない月も、追客が空振りする月も、数字だけは締め日に向かって迫ってくる。売買仲介でも用地仕入れでも数字に追われることは変わりませんが、何を数えられるのかが違うので、苦しさの質も変わります。
売買仲介の数字は、入口から出口までの複数の段階に置かれる傾向があります。反響の対応件数、売却の依頼(媒介)をいくつ預かったか、案内の件数、そして成約。どの段階を厳しく見るかは会社によって違い、活動量を週次で確認する会社もあれば、成約と手数料の結果だけを見る会社もあります。ここは求人票には出てこないので、面接で「数字は何で見られますか」と聞くのが確実です。
集客の中心は反響と追客です。飛び込みやテレアポの比重は会社によってかなり差があり、ポータルサイトの反響を主軸にする会社もあれば、売却を考えていそうな見込み客や過去の顧客へ電話や訪問を重ねることを求める会社もあります。聞いていた集客の形と、入ってからの実際が食い違うことは起こりうるので、入社前に集客の中身を確認しておく価値があります。
用地仕入れの側で約10年やってきた私の感覚では、数字の形がまず別物です。成果は仕入れた棟数と金額という形で見えます。件数をこなす仕事ではなく、1件ごとの重さが大きい。そのかわり、反響が来るのを待つ形にはなりません。情報の入口を自分で作る仕事で、その入口が「地主回り」と「業者回り」という別々の動きになります。
地主回りは地主へ直接声をかける動き、業者回りは仲介会社や地元の不動産業者を一軒ずつ訪ねて関係を作る動きです。飛び込みをどこまで重く見るかは用地仕入れでも会社によって大きく変わり、仲介業者・司法書士・税理士といった紹介ルートを軸にする会社もあります。この2種類の違いは用地仕入れ営業で成果を出すコツ(飛び込みの2種類の話)で詳しく扱っています。飛び込みが苦手でも、それだけで職種が向いていないとは限りません。
- 数える単位:売買仲介は反響・媒介・成約など複数の段階、用地仕入れは棟数と金額が中心
- 情報の入口:売買仲介は反響と追客が軸、用地仕入れは地主回りと業者回りで自分から作る
- 飛び込み・テレアポ:どちらも会社によって比重が大きく違うので、入社前に集客の中身を確認する
数字がつらいと感じたときは、仲介という仕事が合わないのか、その会社の数字の持たせ方が合わないのかを分けて考えてみてください。ノルマの設計が自分に合わないことと、職種が向いていないことは別の問題です。仕入れに移った後でも同じ切り分けが必要になるので、考え方は用地仕入れ営業を辞めたいと感じたときのノルマの切り分け方にまとめています。
4. 売買仲介は決済後も終わらない、契約不適合とクレーム対応の重さ
売買仲介は決済・引渡しで1件が完了する、と書かれることが多い仕事です。取引としてはそのとおりですが、担当者の気持ちの上では、引渡しのあとに残る部分があります。数字のきつさとは別の種類の重さです。
買主が住み始めてから、給湯器やエアコンなど設備の不具合、雨漏りやシロアリ、境界や越境の話が出てくることがあります。売買の目的物が契約の内容に合っていなかった場合の売主の責任は、民法の改正で以前の瑕疵担保責任から契約不適合責任という考え方に変わりました。責任を負うのは原則として売主ですが、買主が最初に連絡する相手は、担当した仲介担当者であることが多いはずです。責任の所在と、誰に電話が来るかは別の話になります。
ここで効いてくるのが、重要事項説明と告知事項の精度です。売主から聞いていた過去の雨漏りや近隣の事情を、告知書や重要事項説明書にきちんと載せていたか。調査で拾えていた論点を、買主に伝えていたか。引渡しの直後は何も起きなくても、数か月後に買主が「聞いていない」と言い出したとき、拠り所になるのは書面です。説明が足りなかったと判断されれば、仲介会社側の責任が問われることもありえます。個別の事案の判断は専門家に確認する前提ですが、後から効いてくる仕事だという点は押さえておいてください。
用地仕入れでは、この構図の相手が変わります。買主は自社で、売主は地主や事業者。個人のお客様のように、住み心地や設備の不具合で呼ばれる場面は少なくなりやすい一方、契約の取り決め方が後から効く点は同じです。たとえば土地から埋設物が出たとき、誰が費用を持つのかは契約書の書き方に左右されます。仲介では説明の精度が、仕入れでは契約条件の設計が、あとで利いてくるわけです。
もう一つ変わるのが、苦情の来る方向です。仕入れた土地を事業にしていく過程で、相手は近隣になります。隣地との境界や越境、工事中の騒音、インフラの引き込みが隣地と絡む場合など。私の実感では、仕入れの契約が終わってから調整に時間を取られるのは、隣の方との話のほうが多くありました。仲介のクレームが「住んだ人の不満」だとすると、仕入れのクレームは「周りに住む人の不安」に近い、と言えるかもしれません。実際にどんな場面で何が起きるのかは用地仕入れ営業がきついと言われる理由と、仕入れ後に起きることを扱った記事にまとめています。
どちらが楽、という話ではありません。決済のあとに残るものの形が違うだけで、責任から解放されるわけではない点は、仲介から移る人ほど先に知っておくと判断を誤りにくくなります。
5. 不動産売買仲介の年収はどう作られているか
売買仲介の給与は、多くの会社で固定給と歩合(インセンティブ)の組み合わせになっています。歩合の原資は仲介手数料そのもので、宅地建物取引業法第46条(媒介報酬の上限)および国土交通大臣の定める報酬額により、受け取れる仲介手数料には上限が定められています。つまり売買仲介の収入は、突き詰めると成約した物件価格 × 手数料率という手数料ベースの構造の上に成り立っているということです。
この構造ゆえに、固定給の比率が低い会社ほど収入の振れ幅は大きくなり、前述の両手・片手の違いも収入に直接影響します。「歩合率が高い」という条件だけを見て手数料の取り分を確認しないまま転職すると、想定より収入が安定しないことがあります。平均年収や離職率は裏取りできる一次情報が限られるため断定は避け、固定給・歩合率・両手片手の比率で自分の内訳を分解して考える視点を持つことをおすすめします。
6. 仲介営業と用地仕入れ営業は何が違うのか
ここまでの仲介の仕事を踏まえ、用地仕入れ営業に移ると何が変わるのかを整理します。いちばん大きいのは会社の立場です。仲介は売主と買主の間に立つ第三者ですが、仕入れは自社が買主そのものになります。取引をまとめることが成果だった仕事から、まとめた結果まで背負う仕事に変わります。

| 仲介営業 | 用地仕入れ営業 | |
|---|---|---|
| 立場 | 媒介(第三者) | 買主(当事者) |
| 成果の定義 | 取引の成立 | 事業として成立する条件で買えたか |
| 判断の軸 | 買主が納得する価格 | 出口から逆算した上限価格 |
| 相手 | 売主と買主 | 地主・地場の仲介会社・社内の決裁者 |
| 時間軸 | 数週間〜数か月 | 数か月〜年単位 |
時間軸の違いも効きます。月次で数字を積む働き方から年単位で仕込む働き方に変わるので、短期の達成感で自分を保ってきた人は消耗しがちです。相手も個人客から地権者・役所・金融機関中心に変わるため、土日に予定が集中する必然性は薄くなります。ただし会社の定休日が火水のままなら、土日出勤は変わりません。反響対応から解放されるかどうかと、休みが土日になるかどうかは、分けて確認してください。前者は求人票では分からないので、面接で「反響の一次対応は誰が持っているか」を聞きます。後者は求人票の「休日・休暇」欄にある定休日と年間休日数で、応募する前に読み取れます。土日に商談が入ったときの振替は、制度があるかどうかより、直近の取得率を面接で聞くほうが実態に近いです。
7. そのまま活かせるスキル
実際に仲介から移ってきた人を見ていて、最初から差が出ていたのは仲介目線での対応の速さでした。レスポンスが早く、仲介会社がいまどういう説明を欲しがっているのかを感じ取れる。自分が受け手だった経験があるぶん、何を返せば話が前に進むかが分かっています。
これは後から身につけようとすると時間がかかる部分です。仲介出身であること自体が、そのまま武器になります。

担当エリアの相場観。この道路付けでこの面積なら坪いくら、という感覚は一朝一夕には育ちません。仕入れでも同じ感覚を使うので、そのまま武器になります。
物件調査と権利関係の確認。重要事項説明のために登記簿を読み、道路を調べ、法令上の制限を確認してきた経験は、仕入れの初動そのものです。建築基準法第43条の接道義務や第42条第2項のセットバックを現地で判断できるなら、入社直後から動けます。
地場のネットワーク。同業者との関係は、そのまま売り情報の入手経路になります。仕入れ側に回ると「買う側の担当者」として接することになるので、関係の作り方は変わりますが、面識があること自体が価値です。
売主対応の経験。相続や離婚、資金繰りなど、売却の背景に事情があるケースを扱ってきた経験は、地主交渉で効きます。金額だけでは動かない相手を前にしたとき、その引き出しがあるかどうかで結果が変わります。
8. 新しく身につける必要がある力
逆に、詰まる人が多いのは相手が個人客から業者に変わることです。エンド対応が中心だったぶん、愛嬌や営業トークで乗り切ろうとしてしまう。対業者ではそれが通用せず、理屈立てて説明できるかどうかが評価を決めます。
もう一つが関係の長さです。エンドの仲介は基本的に一回限りの取引ですが、仕入れは同じ業者と何年も付き合い続けます。一回ごとに完結する仕事から、続けることが前提の仕事へ切り替わる。ここがギャップになって苦しむ人が多い印象です。
私の感覚で言うと、案件をくれる担当者は結局「関係ができている人」です。ざっくりした目安ですが、3回以上一緒に飲みに行けている相手は、こちらの会社がどういう土地を求めているかを理解してくれていて、目線に合う案件を持ってきてくれます。飲み会そのものが大事というより、それだけ接触を重ねた相手かどうかということです。
- 事業収支を組む力:何区画とれるか、いくらで売れるか、造成にいくらかかるか。そこから買値の上限を逆算する
- 社内稟議を通す力:資料を作り、想定される懸念に先回りして答え、決裁を取り切る
- 出口から考える癖:買主が納得するかではなく、建てて売って利益が残るかで判断する
この3つのうち、1番目と3番目は実質同じことを指しています。仲介では「売れる価格」を考えますが、仕入れでは「売った後に利益が残る仕入れ値」を考える。視点を買主側から事業者側に切り替えられるかが、キャリアチェンジの成否を分けます。
2番目の稟議は、会社によって重さがまったく違います。決裁が速い会社もあれば、複数の承認を通す会社もある。どちらが良いということではなく、自分に合うかの問題です。見極め方は避けるべき会社の見分け方の記事、会社の型の違いは転職先タイプの比較記事にまとめました。
9. 転職前に準備しておくこと

在職中にできる準備があります。ひとつは、買取業者やビルダーに土地を紹介した経験の棚卸し。「どんな土地が、どの事業者に、いくらで刺さったか」を整理しておくと、仕入れ側の目線を持っている証拠になります。
もうひとつは、事業収支の考え方に触れておくこと。専門的な計算ができる必要はありませんが、土地代・建築費・販売価格・粗利という構造を言葉で説明できる状態にしておくと、面接での受け答えが変わります。
宅地建物取引士を持っていない場合は、勉強を始めておくこと。仲介経験者であれば取得済みの人が多いと思いますが、未取得なら在職中に動くほうが早い。詳しくは宅建士が実務でどう効くかの記事へ。
用地仕入れの求人は、職種名が「開発営業」「事業用地担当」などに変わっていることがあります。私が見てきた求人ではそちらのほうが多く、探し方で結果が変わります。用地仕入れ営業の転職エージェント比較で、業界特化型・総合型・スカウト型の7サービスを目的別に整理しました。
10. 選考で評価されやすい実績の出し方
仲介の成約件数をそのまま並べても、仕入れの採用担当には響きにくい。件数より、次の3つを前に出してください。
買取・事業用地として扱った案件。一般の居住用売買より、業者間取引や買取の経験のほうが仕入れに近い。扱った土地の規模とエリアを添えて書きます。
調査で問題を見つけた経験。越境が見つかった、私道の持分がなかった、接道が足りなかった。こうした論点を自分で拾った経験は、そのまま仕入れの初動能力の証明になります。
難しい条件をまとめた交渉。相続人が複数いた、売主と買主の希望に開きがあった。金額以外の条件設計で成立させた話は、地主交渉に直結します。書き方は職務経歴書の書き方を解説した記事で型を示しています。
11. 「なぜ仲介から仕入れなのか」への答え方
この質問はほぼ確実に聞かれます。避けたいのは、仲介の不満を理由にすること。「手数料ビジネスに限界を感じた」「会社の方針が合わなかった」は、事実であっても他責に聞こえます。
筋が通るのは、仲介で見えていた景色を起点にする答えです。買取業者に土地を紹介する中で、同じ土地でも事業者によって評価額が大きく変わることに気づいた。その評価を自分で組み立てる側に回りたい。仲介の経験があるからこそ持てた問題意識として語れると、説得力が出ます。
志望動機の組み立て方は志望動機の書き方を例文つきで解説した記事、面接全体の聞かれ方は用地仕入れ営業の面接対策の記事にまとめています。
12. 転職後、年収はどう変わるか
仲介から仕入れへの転職では、提示額が上がるケースが多い一方、給与の作られ方が変わります。仲介は成約数がそのまま歩合に反映されやすいのに対し、仕入れは1件の金額が大きく、成果連動の設計次第で振れ幅が出ます。手数料ベースだった収入構造が、案件単位の成果報酬ベースに置き換わるイメージです。
特に注意したいのが、インセンティブの支給タイミングです。決済ベースの会社だと、入社から最初の入金まで1年近くかかることもある。固定給がどれだけ確保されているかは必ず確認してください。相場の全体像は用地仕入れ営業の年収相場の記事、賞与の扱いはボーナス・賞与の記事で扱っています。
13. よくある質問
賃貸仲介の経験でも評価されますか
売買仲介に比べると距離はありますが、エリアの土地勘と対人交渉の経験は材料になります。売買の経験がない分、事業収支や調査への関心を具体的に示すと補えます。
仲介の実績が少なくても転職できますか
件数より、担当した案件の中身で判断されます。規模の大きい取引や、調査で論点があった案件を語れれば、件数の少なさは補えます。
何年くらい仲介を経験してから動くべきですか
3年前後を区切りにする人が多い印象です。ただし年数より、一人で調査から契約まで回せるかのほうが見られます。年代別の難易度は40代からの転職を扱った記事も参考にしてください。
仲介がきついなら、仕入れに移ってもきついですか
きつさの種類が変わる、というのが実感に近い答えです。土日中心の反響対応からは解放される一方、年単位で結果を待つ我慢や事業収支の責任という別の負荷が出てきます。数字の追われ方と、決済後に残る責任の違いは、前半の2つの節で売買仲介と並べて整理しています。
14. 仲介出身者が用地仕入れの求人を探すとき、職種名が変わっています
売買仲介から用地仕入れに移るなら、求人の探し方そのものが変わります。用地仕入れの求人は、職種名が「開発営業」「事業用地担当」などに変わっていることがあります。私が見てきた求人ではそちらのほうが多く、求人サイトで「用地仕入れ」と入れても出てこないことがあります。もともと母数の少ない職種なので、探し方で結果がはっきり変わります。
職種名の揺れを踏まえて探してもらうなら、不動産業界に専門特化したエージェントのほうが話が早い。下のカードで紹介しています。
仲介の経験をどう伝えるかまで相談できるかどうかも含めて、転職エージェントを業界特化型・総合型・スカウト型で比較した記事にまとめました。1社だけで決める必要はありません。
まとめ
売買仲介の「きつさ」は、反響対応と土日稼働、手数料ベースの収入構造という仕事の作りから来ています。この構造を踏まえると、仲介営業からのキャリアチェンジで相場観・調査経験・ネットワークがそのまま持ち込める一方、足りないのは事業収支を組む力と稟議を通す力で、どちらも入社後に習得できる範囲だと分かります。
選考の鍵は「なぜ仲介から仕入れなのか」に、仲介経験を起点とした答えを用意できるかどうか。準備が整ったら、求人の探し方は求人票の読み解き方を解説した記事と転職エージェントのタイプ別比較をどうぞ。
出典・参考情報(2026年9月22日確認)
- 建築基準法第43条(敷地等と道路との関係)、第42条第2項(幅員4m未満の道路の扱い)
- 宅地建物取引業法第35条(重要事項の説明)、第37条(書面の交付)
- 宅地建物取引業法第46条(媒介報酬の上限)および国土交通大臣の定める報酬額(仲介手数料の上限に関する規定)
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「不動産営業員」(不動産営業職全体の集計)
- 各転職サイトに掲載されている売買仲介・用地仕入れ・開発営業求人の応募条件の記載傾向(2026年9月確認)
※法令の適用は自治体の運用や個別の取引条件によって異なります。個別の判断は所管の行政庁および専門家にご確認ください。契約不適合責任や告知の扱いは個別の契約内容によって異なります。年収・求人の状況は時期やエリアによって変動するため、参考値としてお読みください。
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